心にじぃーんと法話

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お坊さんの如是我聞

旅に出よう − 輝く生を求めて −

便利さと 快適さと
豊かさを追い求めて 生きてきた
どこかには たくさんの悲しみや
苦しみがあるのに
自分さえよければ 今さえ楽しければ
そんなことを追い求めて 生きてきた

じっと目をこらす みみをすます
この世は 悲しみに満ちている

人と人とが 殺しあう現実
生きる希望を見失い いのちを断つ人々
後を絶たない 悲惨な出来事
人を踏みつけても 何も感じられない私
何かに 流されていくような自分
そんな現実から私を呼ぶ声が聞こえる
「本当に それでいいのだろうか」

いま ただ聞いてみよう 私を呼ぶ声を
「本当に それでいいのだろうか」

南無阿弥陀仏 それは
「あなたを見ています」という仏からの呼びかけ
南無阿弥陀仏 それは
「私はここにいます」という私の名のり

私たちは誰も ひとりじゃない 
ありのままでずっと 待たれ続けている
私を呼ぶ声を聞きながら 旅に出よう

苦しみと悲しみが あふれる世の中で
座り込んでいては いけない
すっくと 立ち上がり
歩き出して 生きてきたい

いしかわらつぶてのような われらを
「こがねとなさしめん」
そう力強く叫ぶと共に
生きて往きたい

私は待たれ続けている存在
さあ 旅に出よう 輝く生を求めて
生きていてよかったといえる生を求めて
いま に 旅立ちのとき

文酒井 義一(さかい よしかず 東京都世田谷区 存明寺住職)

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